台湾が動いた。人工生殖法改正案、未婚女性・女性カップルへ拡大へ
アジアの生殖補助医療で、大きなニュースが動いています。台湾の行政院(内閣に相当)が2025年12月11日、「人工生殖法」の改正案を閣議決定しました。ポイントを整理します。
なにが変わる?
現行の台湾・人工生殖法(2007年)は、生殖補助医療の対象を不妊のご夫婦(法律婚)に限定しています。今回の改正案は、対象を18歳以上の未婚女性と女性同士の同性婚配偶者に広げるもの。女性の生殖に関する自己決定権の尊重を理念に掲げ、生まれた子どもは嫡出子とみなすと定めています。
代理出産は「切り離し」
あわせて議論されていた代理出産(代理懐胎)は、社会的合意がまだ足りないとして、今回の改正案からは切り離されました。男性カップルの選択肢が広がるのは、まだ先になりそうです。
いつから?——まだ「審議中」
閣議決定は「政府案が固まった」段階で、法律の成立には立法院(国会に相当)での審議・可決が必要です。2026年7月確認時点で成立には至っていません。成立すれば、ソロ女性・女性カップルにとって日本から近いアジアの選択肢が大きく広がる可能性があり、当サイトでも審議の行方を追って更新します。
立法院のいま — 審査は始まった、しかし
2026年1月、立法院の委員会で改正案の逐条審査が始まりました。ただし議場には行政院版を含めて20の提案版本が並び、うち5つは代理出産の章を含みます。論点が多く審査は「未了」のまま継続扱いとなっており、成立時期は依然見通せません(2026年7月確認)。
成立したら、なにが変わる?
日本のソロ女性・女性カップルにとって、飛行時間3〜4時間の距離に「制度上対象になる国」がひとつ増えることになります。ただし成立後も、施行時期、外国人への適用条件、ドナーの規則(台湾は匿名が原則)など、確認すべきことは残ります。「成立=すぐ渡航して治療できる」ではない点は、冷静に見ておきたいところです。
それまでの選択肢
審議を待つあいだも、検討は止めなくて大丈夫です。いま制度上対象になりうる国(例:アメリカ、韓国※)から比較を始めつつ、台湾は「第二候補の準備」として審議を追いかける——そんな二段構えをおすすめします。※韓国は医療機関の判断・協力体制が前提です。国の比較は国から探すへ。
台湾の現行制度は台湾のページで解説しています。
出典:台湾行政院発表、中央社(2025年12月11日)、Taipei Times(2025年12月12日)。2026年7月確認。審議状況により内容は変わります。